136号編集後記

  • 2015.06.20 Saturday
  • 14:50
JUGEMテーマ:コラム
136編集室から
 
☆「若葉の眩しい季節になりました。こちら、お米の苗も順調に育っていて、水のはいった田んぼにはオタマジヤクシがいっぱい。そろそろ田んぼ作業の始まりです。街のみなさま、お元気で。わかこ」『街から』136号の寄稿お願いメールをおくったら、おおえまさのりさんの連載エッセイ「カントリーダイヤリー」の挿絵を描いてくださっているおおえわかこさんからそんなメールのお便りをいただいた。しばらく後にまさのりさんの原稿とわかこさんの挿絵が届くと、今度はこんな挨拶の添付も。「6月の初めごろから田植えを始めようと思っています。お時間が作れましたら、またお出かけ下さい。」連載エッセイを愛読されている方は周知のようにおおえ夫妻は山梨県北杜市の田園で田や畑を耕す暮らしを営みながらお二人それぞれの表現活動にもいそしんでいる。「また…」と言われてしまっているのには、理由がある。実は私が数人の仲間とおおえさんのところの田植えに出かけたのは数年前のことで、子どもの頃に回帰したような愉しい体験だったので、以後毎年「今年の田植えには行きます」「稲刈りには参加します」などと言いながら、結局“オオカミ少年”になってしまっていたからだろう。老体だから大したお手伝いができるわけではなく、どうせ遊びに出かけるだけのことなのだけれど、それがなかなか果たせない。トシをとると出不精になるということもあるのだろうけれど、理由はそれだけでもない。
☆こういうところで私的な言い訳や愚痴は慎むべきなのだろうが、このところ関係者にいろいろご迷惑や不義理を重ねているので、ちょっとだけわが窮状を告白する。一昨年ころから手がけてきた単行本出版がことごとく壁に阻まれ、身の丈に合わない借金や在庫と返品の山を抱えて立ち往生状態に陥ってしまったのだ。誤解のないように申し添えると、単行本出版の不業績は出版した本の内容の良し悪しが要因だったわけではなく、あくまでも小社の経営力の弱体に由るものだった。いわば背伸びし過ぎによる失敗なのだ。悪いことは重なるもので加えて身辺にもいくつか私事の問題が生じ、その対策にも追われる日々が続き、御蔭様で体重を5キロほど落とすことができた。嬉しい悲鳴というべきか!?
136号の寄稿メールの中には、こんな添付の便りもあった。「追伸 ゲルハルトが、今度は本間さんいつ来るの、また話がしたいと、言っています。5、6月は一番美しく、外で過ごすのが楽しい季節です(今日は珍しく雨降りですが)。――これはイタリア在住の神田真理子さんから。神田真理子さんは創刊号から一度も休むことなく寄稿をしてくれている『街から』常連執筆者だ。彼女は20数年前、役所を早期退職し、日本の大学で先生をしていたドイツ人のゲルハルトと結婚、二人はそれぞれの祖国を離れ、イタリア中部の大学都市ペルージャ近郊に位置する丘陵地帯の美しい田園の村里に終の棲家を探し求め、今日まで暮らしてきた。かれらの家はドイツや日本から訪れるチープシック志向の客人を迎える旅籠屋にもなっている。ご亭主のゲルハルトさんは元馬小屋だった場所を和式の道場に改造して若者たちに合気道を教えている。彼は日本語が上手なので夜半までワインを呑んで会話が弾んだ。憧れのフィレンツェやベニスも駆け足で観光したが、神田・ゲルハルト邸で過ごしたひとときが今でも鮮やかに心に残る。
☆『街から』は絶滅危惧種的ミニコミ誌であるけれど、今や希少価値的存在の<人間屋>たちに支えられ今日まで存立してきた。それが私の生きる歓び、生き抜く力になっている。
 
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